LEDシーリングライトの分解

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この前実家に帰った時にLEDシーリングライトが故障したということで捨てられそうになっていたので、せっかくなら捨てる前に分解して遊んでみようと思い持って帰ってきてしまいました。

興味はあったのは基板などの回路だけだったのでライトの外側のケースなどは破棄していまいました。なのでライトのメーカーや型番などを確認し忘れてどのライトかわからなくなるというミスをしてしまいました。
ただ、一緒に捨てられていたリモコンには東芝とあったので恐らく東芝製のLEDシーリングライトだと思われます。

さっそくライトから取り外した基板を見てみましょう。

基板の表はこうなっており、

裏はこうなっています。

パット見で部品はほぼ表にあり、裏にもいくつか表面実装の部品が載っています。
また、基板からはコネクタで配線が2か所から出ていてコンセントのAC100VとLEDチップへの接続用です。

基板のシルク印刷を見てみると表には型番のような文字が書かれており「YKCL500T1A1P01 V9.0」とあります。また「2014/06/10」とも書かれており、約10年前の設計であると想像できます。

ここでLEDシーリングライトの型番を調べられないかと思い「東芝」「2014年頃製造」「LEDの基板が4枚構成」「消費電力32W」というキーワードをたよりに検索してみると、東芝製のLEDH80179W-LDという型番のものとそっくりだと発見することができました。

この型番のライトは発売日が2014年の7月で、消費電力も32.0Wとまさにぴったりです。
他にも検索して見ることのできる画像とも合致しているのでまさにこれだと思います。
商品スペック: https://saturn.tlt.co.jp/pdocs/s/LEDH80179WLD

ライトの型番が判明したところで基板を詳しく見てみましょう。
AC100Vの入力コネクタの周辺を見てみるとまずはヒューズ(250V, 3.15A)があり、そのあとにバリスタ(サージアブソーバー S10K300 : 300V)とフィルムコンデンサー(CL21 334K400 : 400V 0.33uF)が2個入っています。そしてコモンモードチョークコイル(UU10.5-20mH)が続きます。
その後フィルムコンデンサ(0.33uF)とブリッジダイオードがあります。

ここまででAC100Vが全波整流されてDC100V(実効値100V)になります。
直流になってからは再度バリスタ(S10K300)とフィルムコンデンサ(CL21X 474K400E : 0.47uF)があります。
ここまでを回路図に起こすとこのような感じです。

その後は基板に2つあるうちの大きな方のトランス(EER25-731BL01)につながっています。基板裏面に表面実装でついているSO-8パッケージのICはSTマイクロのL6562Aで力率補正(PFC)コントローラです。データシートを見ると参考になる回路が載っていて、大体似たような部品つながっていると思われます。

データシートの例の通りICで制御されたFET信号に合わせてトランスの出口からダイオードにつながりそのままLEDのプラス端子まで続いています。直流のGNDとこのプラス端子の間には電解コンデンサ(450V 17uF)が2つ入っています。基板上で一番巨大なコンデンサ2つです。

この部分で使われているFETは基板上で一番大きく放熱のため金属の板にねじ止めされています。FETは7N52K3 G403E V6と書かれていてSTF7N52K3という型番のSTマイクロ製のNチャネルパワーMOSFETです。データシートを見るとドレイン電流は6.2Aで許容損失は25Wとなっています。

ここまでのPFC部分を回路図に起こしてみたのが下図です。(回路図にあるU1はPFCのICの代わりに置いたものです。面倒くさがってシンボルを作らずすでに存在した8ピンのICで誤魔化しました)

使用されているマイコンはPIC16F1783-I/SOでした。

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