安定化電源のヒューズを切った話

電子工作

ヒューズが切れた!

自作ポンプの実験で小さなモーターをまわすために乾電池を使っていて、もっと大きなモーターを使ってみようと思い乾電池では電圧が不足するために安定化電源につなげたところ電源のヒューズを飛ばしてしまいました。

使った安定化電源はこんなやつ

蓋を開けて中を確認すると基板にヒューズが取り付けられており、しっかりと切れていました。取り外してよく見るとMZ0.5Aと書いてありおそらく0.5A定格のヒューズだと思います。ヒューズを交換すればまた元通り使えるようになると思いますが、せっかくなので電源の中身をよく見てみることにしました。

安定化電源の中身

中はシンプルすぎるくらいの構造になっていて、コンセントからスイッチを経て電源トランスにつながり、降圧後にブリッジダイオードとトランジスタ、平滑化のためのコンデンサがあるだけとなっていました。教科書に書いてある安定化電源の回路くらい簡単でシンプルなものだと思います。電源トランスは以前トランスが故障していた時に手持ちの18V/1A出力のものに交換しています。トヨスミのHT-1812です。基板もとてもシンプルで時代を感じる作りになっていました。

基板裏側のパターン

今回ヒューズを切ってしまった時、どれくらい電流が流れていたのか想像してみます。トランスはAC100V入力の18V出力となっていて、トランスの1次側に0.5Aのヒューズがついています。仮に0.5Aでヒューズが切れたとすると2次側の電流は \[I_2 = \frac{100 \times 0.5}{18} = 0.2777\,\mathrm{A}\] となります。モーターの起動電流としては妥当なところですので出力1Aの電源でモーターをまわそうとした私の失態でした。ヒューズもぴったり定格で切れるわけではなく少し余裕に流れたと考えると3A以上流れていたのかと思います。

交換用にヒューズを購入しても1つ30円程度なので安い値段でいい勉強になりました。

追記

後日、気が向いたので基板を見て回路図を起こしてみました。手書きのものをスキャンしたので少し見にくいですがだいたいこのような回路でした。見た目から想像していた通りとてもシンプルな回路でした。

基板を見て回路図を起こしてみた
部品諸元備考
C135V 2200uF
C235V 100uF
C310nF
C435V 47uF
R13.3k
R21.8k
R3200
R43.9k
VR18k
VR2不明
Q12SC1609NEC製
Q22SC1815
Q32SC1815
回路図の部品の定数

パワートランジスタはNEC製の2SC1609というものでした。調べてみると少しデータシートが見つかりました。(例えば: https://www.web-bcs.com/transistor/tc/c0/C1609.php, https://pdf1.alldatasheet.jp/datasheet-pdf/view/268607/ISC/2SC1609.html) 最大コレクタ電流25A, コレクタ損失120Wのなかなか大きそうなトランジスタらしいです。トランスの限界で最大1Aまで、設定できる最低電圧は6V程度なので6V, 1A出力時の損失は(18V – 6V) * 1A = 12Wくらいでしょうか。放熱がたよりない感じのアルミ版なのでここまで高負荷で使うことはしないだろうと思います。

ちなみに回路図中の定電圧ダイオード(D1)は動作時にテスタで計測すると4.32Vがかかっていました。近い定数だと3.9, 4.3, 4.7Vに設定がある定電圧ダイオードが見つかったのでこれくらいのものを使っていると思います。この定電圧ダイオードにQ3のベース-エミッタ間電圧の約0.6 – 0.7Vが加わった約5Vが最低電圧となっているようです。これにVR1の調整で所望の電圧に設定するような仕組みになっているようです。個人的には設定可能な最低電圧が6V程度というのは使い勝手が悪いのでもう少し下げたいところです。これも気が向いたら定電圧ダイオードをもっと低い電圧の設定のものに変更してみたいです。マイコンの実験などで5Vはよく使うのでそれくらいには下げられるようになると嬉しいです。

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